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Webサイト(ホームページ)やブログを持つ企業や店舗が当たり前の時代になってきましたが、最近というか、以前より相談されるのが、「自社の会社名で検索しても表示されない」とか「問い合わせが1件もない」など、公開後のサイトについての悩みが多いです。
そもそも何のためのサイトなのか?
まず、最初につまづいているポイントが何のためにサイトを公開したか?です。
サイトの目的(ゴール)が設定されないまま、制作を始め、そのまま公開することが多いような気がします。
業種や店舗によって、サイトの目的(ゴール)は様々ですが、目的(ゴール)を明確にしないとおそらく失敗してしまいます。
お問合わせを増やしたい
そういうサイトが問い合わせフォームページのURLがSSL通信(暗号化)に対応していなかったり、電話番号が目立たなかったりしています。また、実際にお問合わせを頂いてからのアクションも大切になってきます。資料を送付するのか、PDFなどのデータでダウンロードしてもらうかなどです。
自社で扱っている商品を購入して欲しい。
こういうデータがあるにもかかわらず、後払い決済システムやクレジット決済を導入していないサイトがあまりにも多いです。もちろんそういったシステムの導入には費用がかかりますが、費用対効果を真剣に考えていかなければなりません。
会社の知名度や事業内容をアピールしたい。
ただ単に、会社やお店のページがあればいいという方もいます。それだけの目的でもいいかもしれませんが、何年も更新されていないサイトを見ると、この会社は大丈夫かな?と逆効果にもなりかねません。
継続した更新とサイトの分析が大事。
上記ではサイト公開前の目的についての話でしたが、実際にサイトを公開した後は、継続した更新とアクセス解析によるサイト分析が必要となります。
SNSが盛んになった今日でも、まだまだ検索からの訪問が大半を占めます。アクセス解析で代表的なGoogle Analyticsでは下記のような解析が可能です。
- どんなキーワードで訪れたか
- どの地域からアクセスされているか
- どのページが一番アクセスが多いのか
- どのページでサイトから離れていったのか
- 1日何人の人がサイトを見ているか
など、その他にも細かいデータが見れるようになります。まだアクセス解析を設置していない方は、1日でも早く設置することを強くお薦めします。
そして、その解析されたデータからサイトの改善点を見つけ出し、検証していくことこそが大事です。
低品質なサイトは評価されない
先日Googleの検索エンジンが大幅に改良されました。
このアルゴリズムの変更では、低品質なサイトの掲載順位を下げ、同時に、良質なサイトの掲載順位をより適切に評価します。例えば、ユーザーにとってあまり価値のないサイト、利便性の低いサイト、他のサイトからのコピーで構成されているようなサイトの掲載順位は下がります。一方、独自の研究や報告、分析など、ユーザーにとって重要な情報を提供しているサイトの掲載順位はより適切に評価されるようになります。この変更は、日本語、韓国語ともに約 4% の検索結果に影響する見込みです。
良質なサイトとはどんなサイト?
わかりやすい例を挙げると、調味料を売る会社があったとします。そこで、ただこの調味料は健康に良いですよ。いろんな料理との相性もバツグンですよ!とアピールするだけでは、あまり売れないでしょう。
そこでよくあるのが、その調味料を実際に使用した料理レシピなどの公開ですね。これはあまりにもわかりやすい例ですが、このような工夫をする必要があるということです。
実際の店舗では、どうしたら売れるだろうかとレイアウトを変えたり、チラシを作ったりとアクションを起こしている人も多いのですが、これがWebサイトとなると、サイトを持っているだけで、売上があがるだろうと勘違いされている方もけっこういます。Webも実際の店舗も変わりありません。使用するツールが違うだけで、基本は同じ事なんだと思います。
実際のお店や会社と同様に、2店舗目のお店だと思って運営するようにしましょう。
業者選びのポイント
自社に担当者がいる場合といない場合で多少変わってくると思いますが、主に下記のことに気をつけていただきたいです。
公開後の運用サポート体制
更新はCMS(コンテンツマネージメントシステムの略。でワープロ文書を入力するように専門的な知識が必要なく、更新できるシステム)で行うにしてもサイトの目的に沿ったサポートを提案できるかどうかも大事です。
専門用語や技術等をわかりやすく説明してくれるか
専門的な言葉を多用したり、難しい技術の話をして、ごまかす場合もあります。気をつけていきたいものです。ただ単にプレゼンが上手ではない場合もありますので、難しいところですが。
最終的なお客さんを発注者でなく、サイトに訪れる人と捉えているか
これ大事かなと。サイト制作の仕事をいただくのは、発注者からですが、サイトを実際に利用するのはサイトに訪れる人です。そこを履き違えると、発注者の気に入るサイト作りになってしまい、自己満足なサイトになりがちです。
ただ、担当者レベルで権限がない場合が多々あるのが現状。しかし、そういう場合こそ理論に基づいたデータを提案し、トップを納得させることのできる業者が素晴らしく思います。
Webサイトはもうひとつの店舗。
どんなにデジタル化が進んでも、結局最後は、「人」。
画面の向こう側をイメージして顔の見えない相手にどう伝えきれるかがポイントになりますね。
上記にあげたポイントを真剣に捉え、一緒に考え、提案できる業者が私の思ういい業者です。
そういう業者になれるよう、自戒を込めて。