光学材料開発の現場では、日々膨大な量の実験ログや性能評価データが生まれています。しかし、これらのデータは形式がバラバラな「非構造データ」であることが多く、せっかく蓄積された情報も、十分に活用しきれていないケースが少なくありませんでした。過去の試作データの中に隠れている「もしかしたら、これってすごい発見につながるかも?」という“兆し”を見落としてしまうのは、もったいないですよね。
そんな課題を解決すべく、リーガルテック株式会社は「AI IPGenius on IDX」を活用した新しい取り組み事例を紹介しています。AIが過去の実験ログを横断的に解析し、新規材料開発のヒントを抽出するという、まさに未来志向の技術です。
研究現場の「もったいない」を解消!
光学フィルムやディスプレイ材料の開発では、屈折率、ヘイズ、透過率、位相差、粒子分散状態、膜厚均一性など、多くの要素が複雑に絡み合って性能が決まります。研究者たちは、試作条件や評価結果を実験ログに記録し、コーティング条件などを資料にまとめていますが、これらが非構造データとして散らばっているため、過去の知見を十分に活かせないことが課題でした。
「あの時のデータ、もう一度見直せば何か発見があるかも…?」そう思っても、膨大な資料の中から必要な情報を見つけ出すのは、まさに大海から針を探すようなもの。この“兆し”を見落とさないための仕組みが求められていたのです。
AIが実験ログを徹底解析!材料開発の核心に迫る
今回紹介されたのは、電子部材・機能性フィルムを扱う化学メーカーの材料開発部門での活用事例です。このメーカーでは、「AI IPGenius on IDX」に以下の資料を投入しました。
-
実験ログ(配合条件・分散状態・膜厚設定など)
-
光学特性の評価レポート(屈折率・ヘイズ・透過率・位相差など)
-
試作履歴・コーティング条件の記録
-
過去の材料技術資料
「AI IPGenius on IDX」は、これらの非構造データを横断的に解析。その結果、以下のような示唆を整理してくれました。
-
特定の膜厚条件で性能が向上していた可能性
-
粒子分散状態と光学特性の関係性から示唆される改善点
-
構造が異なる材料シリーズ間に存在し得る技術的なつながり
-
過去の試作品と現在の開発テーマとの関係性
これにより、研究者たちはAIが抽出した結果を議論の起点とし、新しいテーマの方向性を再検討する際に役立てることができたとのこと。さらに、抽出されたデータは「MyTokkyo.Ai」と連携され、類似材料の特許情報をすぐに検索できる環境も構築されています。
AI IPGenius on IDXってどんなツール?
「AI IPGenius」は、研究現場に蓄積された非構造データを解析し、技術情報の検索・整理・要点抽出をサポートするナレッジベースです。PDF、PowerPoint、Word、スキャン資料、画像入りファイルなど、様々な形式の社内資料を理解し、材料開発ログのような複雑な技術情報にも対応できるのが強みです。
主な特徴は以下の通りです。
-
非構造データ解析:研究ノート、実験ログ、議事録など、あらゆる非構造データを横断的に理解します。
-
技術ポイント抽出:改善点、新規性の可能性、過去テーマとの構造的つながりなどを整理してくれます。
-
類似技術検索:「MyTokkyo.Ai」と連携することで、関連技術を即座に探索できます。
-
共有資料解析:部門内に散らばるファイルをまとめて可視化し、知識の共有を促進します。
期待される効果と今後の展望
この取り組みによって、以下のような効果が期待されるものとして整理されています。
-
過去の実験ログや評価結果の探索時間がぐっと短縮されます。
-
材料性能に影響を与える要因が抽出されやすくなり、検討効率が向上します。
-
新規材料の兆しや、もしかしたら発明につながるかもしれないポイントが整理されます。
-
研究テーマ設定や試作計画の再検討がスムーズになります。
-
部門内の技術的な知識が可視化され、共有が進みます。
これらは、光学フィルムや機能性フィルム分野における材料探索をさらに高度化させるものと考えられます。
リーガルテック株式会社は、今後も材料開発におけるデータ活用をさらに進めるため、技術テーマ探索モデルの拡張、実験ログ構造化モデルの強化、材料比較・差分抽出モデルの精度向上を予定しています。AIが研究データをしっかり理解し、次の材料開発サイクルに活かせる環境を整えることで、R&D現場の効率化を強力にサポートしていくとのことです。
製品の詳細はこちらからチェックできます。
https://www.legaltech.co.jp/ipgenius/
リーガルテック株式会社について
リーガルテック株式会社は、特許調査・発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」や知の資産化ナレッジベース「AI IPGenius」などを提供する企業です。
会社名:リーガルテック株式会社
設立:2021年3月
資本金:3億7,900万円(資本準備金含む)
代表取締役社長:平井 智之
所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
URL:https://www.legaltech.co.jp/



