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2014.07.31(デザイン)

求めているものは人によって違う

考えてみれば当たり前のことですが、私はよく忘れてしまう。

先日、講師時代の生徒から連絡があり、「ホームページを作っているのだけど、つまってしまったから教えてほしい」とのこと。
で、日時を調整して伺ってみて驚いた。
60代の女性で、なにかしらのツールを使用しているとおもいきや、HTMLタグを手打ち!

趣味で作るくらいならHTMLタグを覚えてもあまり意味ないんじゃ?と思い、
「もっと簡単に作成できるツールたくさんありますよ」と得意気に無料ツールを教えようとした。
が、「それは必要ない、手打ちでしたい」と。。。
頭の体操にもなるし、勉強したいとのことだった。

balance

デザインやサービスにもあてはまる

どんなにステキなデザインだろうと、どんなに素晴らしいサービスがあったとしてもそれを見る人や受ける人が求めていないものだとしたら、全く意味がない。

ひとりよがりになりがち

デザイン依頼されての仕事は、まず、クライアントが気にいる納得するデザインをしがち。でもそれは違う。
一番意識すべきなのは、誰に向けてのことなのかを考えるべきだ。

なのに、クライアントがこうして欲しいああして欲しいという内容は実際に使用するお客さんのことを考えていない場合が多い。その部分を提案するのもデザインの仕事の一部だと思っている。

見た目がよくてもクオリティーが高くても売れないものは売れない。
需要がないところにいくら供給してもムダなだけ。

MicrosoftのSurface(サーフェス)はすべてをひとつのものに集約した素晴らしいデバイスだ。
タブレットとしてもノートパソコンとしても使用できる。「これさえあれば何もいらない」というコピーでCM放送中。

たしかになんでもできるので、これさえあれば何もいらないかもしれない。
個人的には欲しい。でもあまり売れないだろうと思う。

なんでもひとつにまとめればいいわけではない。
AppleはiPadが、iPhoneが、MacBook Airそれぞれが必要な最適なシーンを想像しているからこそ、うまく分散させて受け入れられているのだと思う。

Microsoftはモバイル、タブレット、PCすべてに同じインタフェースを求めたのは失敗だろう。
少し時期が早かったかもしれない。あきらかに一般ユーザが追いつけていない。

デザインやサービスはその先にいる人やモノをもっと意識したい、あとタイミングもね
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